1.DNSとは？

DNS（ドメインネームシステム）は、「ドメイン名」と「IPアドレス」を結びつけるインターネットの住所録のような仕組みです。

たとえば、ゲームサーバーに接続する際、「game.example.com」という名前から、実際に接続するためのIPアドレス（例：203.0.113.1）を探す役割を担っています。

このDNSサーバーが速くて安定していれば、ゲーム中の遅延（ラグ）や接続切れのリスクが軽減されます。

2.オンラインゲーム向けにおすすめのDNSサーバー

オンラインゲームを快適に楽しむためには、応答速度の速さ（低レイテンシ）、接続の安定性、セキュリティが非常に重要です。ここでは、2025年時点でゲーマーに特におすすめできるDNSサーバーを6つ厳選して紹介します。

Cloudflare（1.1.1.1）

世界最速クラスのDNSサーバーとして知られており、ゲーマーからの人気も高いです。通信速度が非常に速く、接続も安定しています。また、プライバシー保護にも力を入れており、データをログに残さない点も安心です。

・推奨理由：低遅延・高速・セキュリティ◎

・DNSアドレス：1.1.1.1 / 1.0.0.1

Googleパブリック DNS（8.8.8.8）

Googleが提供する信頼性の高いDNSサーバーです。世界中に分散されたサーバーインフラのおかげで、どこからでも高速で安定した接続が可能です。特に日本国内でもレスポンスが速く、多くのユーザーに利用されています。

・推奨理由：安定性が高く、設定も簡単

・DNSアドレス：8.8.8.8 / 8.8.4.4

Quad9（9.9.9.9）

セキュリティを重視したDNSサービスで、マルウェアやフィッシングサイトへのアクセスをブロックする機能が標準搭載されています。通信速度も良好で、安全性を重視するプレイヤーにおすすめです。

・推奨理由：セキュリティ＋安定性、ゲーム＋安全を両立

・DNSアドレス：9.9.9.9 / 149.112.112.112

NextDNS

NextDNSは次世代型DNSとして注目されており、ユーザーごとに設定をカスタマイズ可能です。広告ブロック、トラッキング防止、ペアレンタルコントロールなど多機能で、プライベートDNSとしても利用できます。

・推奨理由：細かく設定できる、広告のない快適プレイが可能

・DNSアドレス：アカウント登録後に発行される専用アドレス

OpenDNS（208.67.222.222）

Ciscoが運営する老舗のDNSサービスで、家庭用ネットワーク向けのフィルタリング機能やセキュリティ対策が充実しています。安定性も高く、子どもが使う環境にも最適です。

・推奨理由：家庭利用や子どもがゲームする環境にも安心

・DNSアドレス：208.67.222.222 / 208.67.220.220

NordVPN DNS

NordVPNのDNSは、同社のVPNサービスを使う際に自動で使用されますが、セキュリティと匿名性に優れており、海外サーバーにアクセスするゲームプレイヤーにおすすめです。VPNと合わせることで、地域制限の回避やDDoS攻撃の防止にも有効です。

・推奨理由：VPNと併用で匿名性・安全性アップ

・DNSアドレス：103.86.96.100 / 103.86.99.100

3.DNSサーバーの設定はゲームにどう影響するのか？

DNSサーバーは、ゲームの通信速度や安定性に大きな影響を与えます。ゲームの接続において重要なポイントは以下の通りです。

・レイテンシ（遅延）の低減

DNSサーバーが高速で応答することで、ゲームのサーバーとの接続が迅速になります。遅延が少ないほど、ゲーム内のアクションがスムーズに反映され、ラグや操作の遅れを減らすことができます。

・接続の安定性向上

安定したDNSサーバーを使うことで、ゲーム中の接続切れやタイムアウトを防ぐことができます。これにより、オンラインゲームが途中で止まることなく快適にプレイできます。

・サーバー解決の速さ

ゲームサーバーが複数存在する場合、DNSサーバーがサーバー情報を迅速に解決できると、ゲームのマッチングやサーバー切り替えがスムーズに行われます。これが速ければ、より快適なプレイ環境を提供できます。

・セキュリティの向上

セキュリティ機能が充実したDNSサーバー（例：Quad9やNextDNS）は、不正な接続や攻撃から守ってくれるため、ゲーム中の安全性が増します。これにより、DDoS攻撃やマルウェアに対する防御が強化されます。

 

4.DNS以外にゲーム体験に影響を与えるものは？

オンラインゲームの体験を向上させるためには、DNS以外にもいくつかの要素が関わっています。以下のポイントをチェックすることで、さらに快適なプレイ環境を作ることができます。

・インターネット回線の速度・安定性

オンラインゲームでは、安定した高速回線が不可欠です。特に光回線や安定したWi-Fiを使用することで、ラグや接続切れのリスクを大幅に減らせます。

・有線接続 vs Wi-Fi

Wi-Fi接続では電波の干渉や接続の不安定さが原因で遅延が発生しやすくなります。有線接続の方が、遅延が少なく安定した通信が可能です。

・ルーターの設定

ルーターの設定もゲーム体験に大きな影響を与えます。ポート開放やUPnP（Universal Plug and Play）の設定を行うことで、接続速度が向上し、オンラインプレイの安定性が増します。

・VPNの使用

特に海外サーバーを利用する場合、VPNを使うことで地域制限を回避したり、匿名性を保ったままゲームを楽しむことができます。ただし、VPNの品質によっては通信速度が遅くなることもあるので、選択には注意が必要です。

・ゲーム機やPCの性能

ゲームを快適にプレイするためには、ハードウェアの性能も重要です。CPUやGPUの処理能力が足りない場合、ゲーム内でフレームレートの低下やラグが発生することがあります。

 

5.DNSの変更方法について

DNSの設定を変更することで、インターネットの速度や安定性を改善できます。以下は、DNSを変更する一般的な方法です。

PC（Windowsの場合）

・ネットワーク設定を開く（「スタート」→「設定」→「ネットワークとインターネット」）。

・使用中のネットワーク接続（Wi-FiまたはLAN）を選択。

・「IP設定の変更」をクリックし、「手動」を選択。

・DNSサーバーのアドレスに希望のDNS（例：1.1.1.1、8.8.8.8など）を入力。

・保存して、接続を再起動。

Mac（macOSの場合）

・システム環境設定→「ネットワーク」を開く。

・接続しているネットワークを選択（Wi-FiやEthernet）。

・「詳細」をクリックし、「DNS」タブを選択。

・「+」ボタンをクリックして、新しいDNSアドレスを入力（例：1.1.1.1）。

・「OK」をクリックして変更を保存。

ルーターでのDNS変更

・ルーターの管理画面にログイン（ブラウザにルーターのIPアドレスを入力）。

・「ネットワーク設定」または「インターネット設定」セクションに移動。

・DNSサーバー設定の欄に、希望するDNSアドレスを入力（例：1.1.1.1、8.8.8.8など）。

・設定を保存し、ルーターを再起動。

ゲーム機（PS4/PS5）の場合

・ゲーム機の設定メニューに移動。

・インターネット接続設定を選択し、「カスタム」を選択。

・DNS設定を「手動」に変更し、希望のDNS（例：1.1.1.1）を入力。

・設定を保存して接続を確認。

6.PS4とPS5でDNSを設定する方法

PlayStation 4 / PlayStation 5でDNSを設定する手順は以下の通りです。

・ホーム画面 →「設定」→「ネットワーク」→「インターネット接続を設定」

・Wi-FiまたはLANを選択

・「カスタム」を選択

・IPアドレス設定 →「自動」

・DHCPホスト名 →「指定しない」

・DNS設定 →「手動」に変更

・好きなDNSアドレスを入力（例：1.1.1.1、8.8.8.8など）

・すべて完了したら保存して接続テスト

設定後、ゲームのログインやマッチングがスムーズになることがあります。

DNSサーバーの見直しは、オンラインゲームをより快適・安定してプレイするための重要なポイントです。

2025年現在、CloudflareやGoogle DNSなど、高速・高安定な選択肢が充実しています。DNSは簡単に切り替えられるため、まずは試してみるのがおすすめです。とくに、ラグや接続エラーに悩んでいるゲーマーは、一度DNSを変更してみましょう！