ShopifyでECサイトを構築していると、チェックアウト時の割引ルールや配送方法、決済手段などを柔軟にカスタマイズしたい場面が多くあります。これまではShopify Scriptsを利用してこうしたロジックを実装するケースが一般的でしたが、現在はより高速で拡張性の高い仕組みとしてShopify Functionsが導入されています。Shopify FunctionsはWebAssemblyベースの実行環境で動作し、カートやチェックアウトの処理をサーバーサイドで安全に拡張できる点が特徴です。本記事では、Shopify Functionsの基本概念からユースケース、開発方法、そしてScriptsからの移行までを体系的に解説します。
- 1. 1. Shopify Functionsとは何か
- 2. 2. なぜShopifyはFunctionsを導入したのか
- 3. 3. Shopify Functionsでできること
- 3.1. Cart Transform
- 3.2. Delivery Customization
- 3.3. Payment Customization
- 4. 4. Shopify Functionsの代表的なユースケース
- 4.4. Discount Functions
- 4.5. Shipping Logic
- 4.6. null
- 4.7. Payment Rules
- 5. 5. Shopify Functionsの開発フロー
- 5.8. Shopify CLIによる開発手順
- 6. 6. Shopify Functionsの実装例
- 6.9. RustによるPayment Customization
- 6.9.1. 処理内容
- 6.10. Discount Functionの例
- 7. 7. ScriptsからFunctionsへの移行戦略
- 8. 8. Shopify Functions開発のベストプラクティス
- 8.11. 処理をシンプルにする
- 8.12. メタフィールドを活用する
- 8.13. Webhookとの役割分担
- 9. 9. Shopify Functionsの将来性
1. Shopify Functionsとは何か
Shopify Functionsは、Shopifyのカートやチェックアウトの処理に独自のロジックを追加するための拡張機能です。
割引、配送、決済といったECサイトの重要な処理を、Shopifyサーバー上で高速に実行できます。
主な特徴は次の通りです。
従来のアプリでは外部サーバーで処理する必要がありましたが、FunctionsではShopify内部でロジックが実行されるため、パフォーマンスやスケーラビリティの面で優れています。
2. なぜShopifyはFunctionsを導入したのか
Shopify Functionsは、従来のShopify Scriptsの制約を解決するために導入されました。
ScriptsはShopify Plus限定の機能であり、拡張性にも限界がありました。そのためShopifyではより高速で柔軟なカスタマイズ基盤としてFunctionsを導入し、Scriptsは段階的に廃止される予定となっています。
3. Shopify Functionsでできること
Shopify Functionsは主に以下の3つの領域で利用されます。
Cart Transform
カート内容を動的に変更できます。
例
・商品バンドルの自動作成
・関連商品の追加
・セット販売の実装
Delivery Customization
配送条件をカスタマイズできます。
例
・地域別送料
・重量別配送
・VIP顧客の送料無料
Payment Customization
決済方法を条件ごとに制御できます。
例
・高額注文で代金引換を非表示
・国ごとに決済方法を変更
・B2B顧客の後払い設定
4. Shopify Functionsの代表的なユースケース
Shopify Functionsは主に次の3つの用途で利用されています。
Discount Functions
商品の組み合わせや購入数量に応じて割引を適用できます。
例
スマートフォン + ケース
→ 10%割引
Shipping Logic
配送条件を柔軟に制御できます。
Payment Rules
決済方法の表示や条件を制御できます。
例
・注文金額が一定以上でCOD非表示
・国別決済制御
・B2B顧客のみ後払い
5. Shopify Functionsの開発フロー
Shopify Functionsは次の流れで開発します。
開発言語として主に使用されるのは次の2つです。
RustはWebAssemblyとの相性が良いため、多くの開発者に採用されています。
Shopify CLIによる開発手順
6. Shopify Functionsの実装例
ここでは、注文金額が一定以上の場合に代金引換を非表示にするロジックを紹介します。
RustによるPayment Customization
処理内容
- カート合計金額を取得
- 金額が1000以上か判定
- 条件を満たす場合CODを非表示
チェックアウト時にこの処理がリアルタイムで実行されます。
Discount Functionの例
この例では、特定の商品を購入した場合に自動で割引を適用します。
7. ScriptsからFunctionsへの移行戦略
Scriptsを利用しているストアでは、Functionsへの移行が必要になります。
基本的な移行手順は次の通りです。
- Scriptsロジックの整理
- Functions APIへ置き換え
- Checkout Extensibility対応
- テスト
Shopifyでは一部のScriptsをFunctions形式に変換するツールも提供されています。
8. Shopify Functions開発のベストプラクティス
Functionsを設計する際には、いくつかのポイントがあります。
処理をシンプルにする
Functionsはリアルタイム処理として実行されるため、処理はできるだけ軽量に保つことが重要です。
メタフィールドを活用する
顧客や商品情報をメタフィールドに保存することで柔軟な条件分岐が可能になります。
例
・VIP顧客判定
・商品カテゴリ条件
Webhookとの役割分担
9. Shopify Functionsの将来性
Shopifyのカスタマイズ基盤は現在、FunctionsとCheckout Extensibilityを中心に進化しています。
この仕組みにより、外部サーバーに依存しない高速な処理が可能になります。
今後はチェックアウト関連のカスタマイズの多くがFunctionsを中心に実装されると考えられています。
Shopify Functionsは、カートやチェックアウトのロジックをサーバー側で拡張できる新しいカスタマイズ基盤です。WebAssemblyを利用した高速な実行環境により、割引、配送、決済などの重要な処理を柔軟に制御できるようになりました。従来のShopify Scriptsは段階的に廃止される予定であり、今後のShopifyカスタマイズではFunctionsが中心的な技術になると考えられます。ECサイトのチェックアウト体験を最適化するためにも、Shopify Functionsの仕組みと開発方法を理解しておくことが重要です。
著者: Trang Admin
キーワード: Shopify Functions, Shopify Scripts, Shopify Checkout カスタマイズ, Shopify Wasm, Shopify CLI, Shopify API
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